2026年9月25日、一般社団法人摂津青年会議所さんの9月度例会で、中学生向けのAIセミナーの講師を務めました。

テーマは「AI全盛期を生き抜け!〜AIに使われるな!〜」。

AIの便利さを伝えるだけではなく、「AIの答えを鵜呑みにせず、自分で確かめる力」を、体験を通じて身につけてもらう90分です。

この記事のポイント

  • 中学生向けに、AIの基礎・ルール・フェイク画像・防災を1本につなげた体験型セミナー
  • 摂津市・摂津市教育委員会・摂津市PTA協議会が後援した事業
  • 「今のAI画像は見た目では見抜けない」という最新の実情をふまえた内容に作り直した話

開催概要

項目内容
日時2026年9月25日(金)18:00〜19:30
会場摂津市商工会 3階会議室(大阪府摂津市)
主催一般社団法人摂津青年会議所(9月度例会)
後援摂津市、摂津市教育委員会、摂津市PTA協議会
対象中学生
形式講義+班ごとの体験ワーク
講師大川 力也(株式会社リバースデザイン 代表取締役)

セミナーの構成:聞くだけじゃない、体験する90分

僕が話したのは最初の25分だけで、残りは中学生のみなさんに手を動かしてもらう構成にしました。

PART1:AIとは何か、どう付き合うか(講義25分)

  • 身近なAI(顔認証・おすすめ動画・予測変換など)
  • 生成AIの正体は「それっぽい続きを当てるマシン」
  • AIは平気で、しかも自信満々に間違える(ハルシネーション)
  • 画像も動画も作れてしまう時代。日本で実際に起きたフェイク画像の事例
  • やってはいけない使い方(個人情報・丸写し・フェイク投稿)
  • 合言葉は「AIの答えは信じるな、確かめろ」

「AIを怖がらせる」のではなく、「便利だけど、使い方と判断が大切」という形でまとめています。

PART2:本物? それともAI?(体験20分)

本物の写真とAIが作った画像を並べて、「どっちが本物?」をグループで相談して当ててもらいました。

最後の問題は、実は「両方ともAI」。
「どっちかは本物のはず」という思い込みも、ダマされる原因のひとつです。

最後の問題でほぼ全班が外れて、ひっかけ問題のようになり、大変盛り上がりました。

PART3:防災×AIシミュレーション(体験)

「洪水のとき、地震の一時避難場所へ行けばいい?」といった問題に、次の流れで取り組みました。

  1. まず自分たちで考える
  2. 同じ質問をAIにしてみる
  3. 摂津市の防災に関する書類をソースに設定したGemini Notebookで回答をしてもらう
  4. 自分の考え、AIの答えなどが正しいかを判定する

防災の問題づくりと内容の確認は摂津青年会議所のみなさんが担当し、答えの基準はすべて摂津市の公式資料に置いています。僕はAIの答えの見方・確かめ方の解説を担当しました。

命に関わるテーマなので、この役割分担は最初にしっかり決めています。


準備で一番苦労したこと:今のAIは、もう「間違えてくれない」

実は準備の途中で、内容を大きく作り直しています。

最初は「指が6本」「影の向きがバラバラ」といった、AI画像によくある間違いを探すクイズを作る予定でした。

ところが、画像生成AIに何度お願いしても、指がちゃんと5本で出てくるんです。笑
「わざと間違えて」と頼んでも、AIが勝手にきれいに直してしまう。

そこで気づきました。
「指6本ならAI」という見分け方は、もう古い。

調べてみると、国際的な報告書でも「人はAI画像やディープフェイクを、当てずっぽうと変わらない精度でしか見分けられない」とまとめられていました。

そこでテーマを「見抜け!」から、「もう見抜けない。じゃあどうする?」に切り替えています。

本物の写真を探すのにも苦労した

クイズ用の「本物の写真」を無料の写真サイトで探していたら、そこにもAI画像が混ざっていました。

最終的には、次の3点を調べて本物だと確かめています。

  • 画像生成AIが広まる前(2019年)に公開された写真か
  • 何年も写真を投稿している撮影者か
  • 撮影したカメラの記録が残っているか

つまり写真を「見て」確かめたのではなく、写真の「出どころ」を調べて確かめたことになります。

この体験は、そのままセミナーの中で話しました。
見た目より出どころ。これが今の時代の、一番現実的な確かめ方だと思っています。


当日の様子


中学生向けAI講演で大切にしていること

  • 禁止ではなく、上手に使う方向で伝える。 文部科学省の生成AIガイドラインも、学校現場での「適切に使う力」を育てる方向です
  • 年齢に合わせる。 ChatGPTなどは年齢条件や保護者の同意が必要なため、生徒さんが直接アカウントを使わない設計にしています
  • 最新の情報で話す。 AIは半年で状況が変わる分野なので、講演のたびに内容を調べ直しています
  • 主催者さんと役割を分ける。 専門分野(今回なら防災)の中身は、その分野の公式情報や担当の方にお任せし、講師はAIの部分に責任を持ちます

AIの講演・セミナー・研修のご依頼について

株式会社リバースデザインでは、AI事業として、次のような講演・研修をお受けしています。

  • 学校・PTA・青少年団体向け:中高生向けAIリテラシー講演、保護者向け「子どもとAI」講座
  • シニア・一般向け:はじめてのAI講座、スマホでできるAI活用
  • 企業・団体向け:社員向けAI業務活用研修、経営者向けAI勉強会(助成金を活用した研修にも対応)

講義だけでなく、今回のような体験ワークの設計や、スライド・原稿・教材の制作までまとめてお受けできます。

内容や時間、人数に合わせて組み立てるので、「こんなテーマでできる?」という段階からご相談いただけます。


よくある質問

Q. 中学生・高校生向けの講演はできますか?
A. はい。今回のように、中学生向けの体験型の講演を行っています。年齢に合わせて言葉や内容を調整し、生徒さんが直接AIのアカウントを使わない形でも体験できるように設計します。

Q. 講演の時間はどれくらいですか?
A. 45分〜90分程度の講演が多いです。講義のみ、講義+体験ワークなど、ご希望に合わせて組み立てます。

Q. 教育委員会や自治体が後援する事業でも依頼できますか?
A. はい。今回の講演も、摂津市・摂津市教育委員会・摂津市PTA協議会の後援事業です。文部科学省の生成AIガイドラインに沿った内容で設計します。

Q. 防災や健康など、専門分野とAIを組み合わせた内容もできますか?
A. できます。専門分野の中身は公式情報や専門家の方を基準にし、講師はAIの使い方・確かめ方の部分を担当する形で進めています。

Q. 対応エリアはどこですか?
A. 大阪を中心に関西一円で対応しています。オンライン講演もご相談ください。